スタッフ

• 教授：齋藤　敦（生化学、細胞生物学、神経化学）
• ポスドク研究員：大村　翼世（生化学、細胞生物学）

主な研究テーマ

• オルガネラ間を跨いだ機能連携の解析
• オルガネラ膜局所におけるストレス感知と応答機構
• オルガネラ連携破綻による疾患発症機構の解明と治療戦略構築

研究の概要

　細胞内小器官とも呼ばれるオルガネラは、従来『膜で仕切られた静的かつ独立した細胞内構造体』として解釈されてきました。しかし最新の研究でそのようなオルガネラ像は変化してきました。オルガネラはその構造をダイナミックに変化させることで単一のオルガネラの中にも機能的に異なる複数の領域を作り出します。それとともに、互いに空間的な独立性を保ちながらも活発に情報交換していることがわかってきました。そしてオルガネラ局所の微小な機能破綻が単一オルガネラの障害を引き起こし、多数のオルガネラの機能不全を経て細胞・生体制御の異常、ひいては疾患発症（癌や一連のメタボリックシンドローム、骨格形成不全など）につながることも明らかになりつつあります。
　私たちは、オルガネラの一つである小胞体を中心としたオルガネラダイナミクスの全容解明を目指すとともに、その機能破綻から疾患発症に至る分子機構も明らかにして、新規治療戦略の基盤を構築することも目標としています。